
[ふしけんアーカイヴス:特別取材記]
葉の再生・縮小・拡大
森田 健
私は中国で葉を縮小、拡大する超能力者を4人見つけた。全員女性だ。
河南省の武装警察病院の看護婦である郭艶琴(カクちゃん)、孫暁嵐(ランちゃん)、紅(コウ)ちゃんの3人と、シンセンの馬(マー)さんだ。
彼女たちに以下の実験をしてもらった。
・バラバラにした葉を再生・縮小する
・バラバラにした葉を同じ大きさで再生する
・葉をバラバラにしないで単に縮小する
・葉をバラバラにしないで単に拡大する
これらの実験はすべて成功した。そして私がこれらから得たのは、宇宙はホログラムであり一部は全体の情報を持っている、という仮説である。
葉の再生・縮小の追加実験<欠損編>
葉をバラバラに切断したあと、その一部を除いておいて再生してもらう実験を行った。
最初、カクちゃん、ランちゃんの2人は「そんなことをしても破損した状態に再生して、縮小していくだけだ」と言い切った。過去の実験では全部そうなったと言う。しかし私は宇宙はホログラムだという仮説を持っている。だとすればまともにだって再生するはずだ。
まず挑戦したのはカクちゃんだ。
カクちゃんは、やはり事前にマニュアルを書いた。そこには葉が破損した状態で再生する絵まで描いてある。
私はマサキという種類の木の葉を私自身の手で切断した。そしてその1/8ほどの部分を外にどけた。
カクちゃん残りの葉の断片を手に握り、パワーをかけた。
この時の彼女の顔は少し恍惚状態になる。
しばらくすると前回と同じく、
「叩いて」
と言うので、私は彼女の手を強く叩いた。
すると恍惚状態から脱して、手を開いた。
そこには、一部の欠損した葉が縮小していた。縮小率は約1/50。
欠損の部分は明らかに外にどけた部分と一致した。しかし外にどけた1/8のほうが、「全体」よりもずっと大きいのだ。まるで別世界に旅をした生物の再会のようだ。
マニュアルと破損した状態で再生された葉
葉の再生・縮小の追加実験<完全編>
私はランちゃんを説得した。彼女たちは交互に実演を行うからだ。
彼女は葉の欠損は、何度やっても残ると言い、花の促進開花(あっという間に花を咲かせること)をしたいと言い出した。
もちろん花の促進開花だって見てみたい。しかしここではホログラムの証明の方が重要だ。
私は彼女を再度説得した。
ランちゃんは最初に私に会った時から何を思ったか、「あんたはとても頭のいい人だ」を繰り返していた。昨日のアンモニアの試験もそうだった。私がpH試験器を自分で作ってきたというと、「なんて頭がいいんだ」と言った。そんなこともあり、私の今回の提案もまんざら捨てたものではないと思ったのか、
「やってみましょう」
と言った。
さてカクちゃんと同じく欠損部分を除いた葉の断片を手に持ち、彼女はパワーを入れた。
一分ほどたったころだろうか、マニュアルに「葉の一部を除いたことはなかったことにする」という一文を書き加えた。
うーん、なかなか良い方法である。
「できたわ」
と言って手を開くと、手の上には完全な形の葉が再生・縮小されて乗っていた。
●考察
これだけで結論を出すのは早いが、やはり私たちの宇宙はホログラムだ。一部は全体の情報を持っている。
また「治る」と念じ続ければ治る確率が高まるのもこのためだ。宇宙の根元の情報は、おそらくいつも完全なのだ。私たちがそれを欠損していると誤解しているだけなのだろう。
ランちゃんたちもこれには驚いていた。彼女たちも意外に三次元の形に縛られていたのだ。
●念力計での測定
念力計を使った測定で興味あることが分かった。
二人とも超能力の実演の前にはマニュアルを書く時が多い。それは完了形でイメージするのが目的らしい。
彼女たちがパワーを出す時、私は念力計を使って計った。
すると途中までは非常に強い左系の振れを示す。これはイメージングでぐいぐい引っ張っていこうとするエナジーだ。おそらくそのためのマニュアルなのだろう。
しかし現象が出来る瞬間にいきなり右系に切り替わる。この状態ではマニュアルを捨てているといってよいと思う。しかしこの変化はほぼ一瞬なのだ。おそらく脳波計ではこれを検出できないだろう。
超能力は完了形でのイメージだと言うが、最後に完了形を捨てることがキーなのではないかと思う。
マニュアルと完全な形で再生された葉
バラバラにした葉を同じ大きさで再生する実験
河南省にはランちゃとカクちゃんという二人の超能力看護婦がいる。今回はその二人に加えて、紅(こうちゃん)という看護婦も加わった。彼女は前回私が訪問した時、妊娠していて会えなかったのだ。
まず紅ちゃんが前座として葉を8つに切断し、そのすべての断片を持って再生縮小に挑戦した。紅ちゃんはちょっとぽっちゃり顔だ。10分などかかったが、彼女が切ない声で「たたいて」と言った。
私がバシッバシッと彼女の手をたたき、手を開くと、そこには1/20ほどに縮小した葉があった。完全に再生されていた。しかしなぜか縮小してしまうのだ。
前回、私は葉の断片の一部を私が抜き取り、不完全な葉の断片の集合体で実験したいと言った時も議論が巻き起った。
彼女たちはできない時は、絶対にやらない。しかし「できない」というのは客観的にできない時ではなく、彼女たちの心の中で主観的に「できない」と判断した時である。だからいかに説得させるかにある。
葉はなぜ縮小してしまうのか・・。これは今まで全く不明だった。実体の世界に近づいてしまうとエネルギーにもどるからだという無理な仮説も立てたりもした。しかし彼女たちの思いこみであるということも考えられる。
彼女たちは河南省の田舎町の科学者によって見いだされた。葉の実験はその科学者が出した課題だったという。その時、縮小してしまったのだ。科学者は武装警察病院の医者だった。そのために彼女たちはそこの看護婦になった。しかしある時科学者は亡くなってしまった。それ以来、物理実験はしなくなった。止まりそうな心臓にパワーを送り込むのがもっぱらの仕事になった。それはそれで役だった。しかし世界観を変えるかもしれない物理実験の進歩はそこで止まった。
自分で言うのも何だが、私は彼女たちをレベルアップさせる触媒になったような気がする。前回、不完全な断片から完全な葉を再生縮小させたからである。
今回は同じ大きさに挑戦だ。
私は何度も「できるはずだ」と言い張った。
カクちゃんがちょっとやる気を出した。
「きょうはダメだけれど、明日の朝来てやりましょう」と言った。
その晩は武装警察病院の院長が私の部屋まで来ていろいろしゃべった。彼は超能力者を三人も抱える病院はここだけだと言った。2月に孫さんが日本に行った時、彼女たちが行けなかったのは亡命されると困るからだと正直に理由を言った。しかし良かったら、日本と中国で合同プロジェクトチームを作り、医療分野における超能力の研究をしないかと言われた。私は私を通じて集められる日本側の情報はすべて提供できますと言った。彼も中国の情報をすべて提供しましょう、この世界から国境や考え方の違いを無くしましょうと言った。その晩の中華料理の席では、私は何度も院長からの一気のみの挑戦を受け、それをすべて受け、飲み干し、最後は院長から「あなたに会えて良かった」言われながら固い握手を交わした。
彼らが帰ったあとだった。片づけ始めたレストランでカクちゃんが突然「挑戦したい」と言い出した。
私は部屋まで戻り、測定器を持ってきた。
カクちゃんはまだ20代だ。はつらつとして元気もいい。私は葉を真っ二つに切断し、それを渡した。
まず彼女はマニュアルを書いた。そこには「形状不変」という文字があった。そうなのだ。マニュアルにこの文字を書けば良かったのだ。
彼女は超能力をやる時、いつも切ない表情になる。スレンダーな体型とマッチして、なにかとても可愛い感じだ。
彼女が「できた」と言った。そう、今回、私がたたく必要はなかったのだ。
そこには完璧に一つになった葉があった。大きさも重量も元のままだ。
今までの縮小という現象は、選択肢のうちの一つだったのだ。
真っ二つの葉が完全な葉になった
バラバラにしないで葉を単に縮小する実験
河南省の科学者が見いだした超能力者は四人だった。ランちゃんとカクちゃんと紅ちゃん、それに続くもう一人はここ、シンセンにいた。
ホテルに現れたのは午後の五時過ぎ。私は道教の導師と5時半に会う約束になっているのでそのまま9時過ぎまで待ってもらった。
彼女はかなりの美人だった。ロシア系の血が混じっているかららしい。アジア系にはない透明な目をしていた。
彼女はマーさんと言う。
マーさんは葉を握った。今までにやっていないパターンの一つ、「縮小のみ」に挑戦するのだ。
しばらく握っていたが、「ずっとやっていなかったのでパワーをちょうだい」と武装警察の二人にすり寄っていく。らんちゃんが「超能力は孤独なのよ」と言い、逃げる。
20分ほどかかったが、葉は縮小した。それも1/70という超小型の葉になった。
1/70に縮小した葉と縮小される前の葉を手のひらにのせるマーさん
葉を単に拡大する実験
葉の縮小再生の実験は、以前中国に訪れた時、何回か実験している。その際、次の3点の実験は終わっていた。
・バラバラにした葉を再生・縮小する(ランちゃん)
・バラバラにした葉を同じ大きさで再生する(カクちゃん)
・葉をバラバラにしないで単に縮小する(マーさん)
残るは拡大のみだった。
それはマーさんが以前やったことがあるという。しかし縮小よりも大変だということだ。
今回シンセンに来たのはマーさんに会って、葉の拡大をやってもらうことにあった。
私は事前に葉を用意した。垣根に使用されている葉である。
長さ3センチ、重量は0.08グラム。
私は葉の裏に「も」という字をマジックでサインした。ひらがなを使うのは中国人に真似されないためでもある。
マーさんはまずマニュアルを書いた。簡単なマニュアルではあるが、拡大することは絵にまで書いてある。ここには私のサインも記入されている。
そのあと超能力の発効に入った。
マーさんはまず葉をじっと見つめる。これは天目にインプットするためだと言う。
およそ2分ほど見つめただろうか、次は葉を両手の間にはさみ、耳元に持っていった。
何かを聞いているふうに見える。しかしこれはイメージ操作をするためだ。
それから12分間、彼女は天目の葉に対してイメージを送り続けた。
マーさんは途中で天目が痛いと言い出した。
私は彼女がイメージ操作をしているあいだ、ものすごいエナジーを感じていた。ほとんどソファーの背もたれに倒れ込んでいた。エナジーを感じる度合いが進歩したものと思う。
私はエナジーを後ろに流していった。自分自身にためないほうがいい。ここは、見ている人が無になる必要がある時だ。
と言っても、私は何かの疑惑や否定的観念は持っていなかった。こういう場面に慣れているせいもあるが、ただ時が過ぎゆくのを感じるだけだった。
マーさんが両手を少し開いた。そこには倍くらいになった葉の一部が見えた。
成功しつつあるのだ。
そしてその3分後、彼女が手を開くと、そこには長さ11センチ、重量0.71グラムに大きくなった葉があった。重量でいけば約10倍である。大成功だ。
ちゃんと私のサインまで拡大されていた。
(葉の促進成長とも考えられるため、ただ今検証中)
拡大前の約4cmの葉。「も」のサインを入れた
約11cmになった拡大後の葉。「も」のサインも入っている
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